口の中の違和感の原因6つ!粘膜の炎症が続くのはなぜ?

口の中の違和感の原因6つ!粘膜の炎症が続くのはなぜ?

口元


ごはんを食べるというのは生きていく上で必須の行為ですし、人間にとって美味しいものを食べるということは楽しみとなります。

そのため、口に生じた違和感というのは摂食時の不快につながってしまいます。

痛い場合もそうですし、ピリピリとしびれたり、かゆみが出でたり、時には麻痺した様に感覚がおかしくなるかもしれません。


この様に口内の違和感と言っても様々な症状が考えられます。

この記事では、そのような事態を1秒でも早く脱していただくため、違和感の原因について紹介していきたいと思います。

アフタ性口内炎

アフタというのは口の中の粘膜が薄く剥がれ、表面が黄白色に変色したもののことです。

いわゆる「潰瘍」の浅いタイプで、完治すると痕が残りにくいというのが潰瘍との違いです。


粘膜や皮膚というのは外界からの細菌やウイルスなどの侵入を防ぐ役割を持っていますが、口の中には歯という傷害を与えやすいものがたくさんあり、粘膜が傷つきやすくなっています。


みなさんも舌をかんだり、頬の内側をかんでしまったりという経験があるかと思います。

このようにして、粘膜に傷がつくとそこから細菌が入り込み、炎症を起こします。

この炎症がしびれや痛みを引き起こします。


また、栄養が不足していたり、生活習慣に乱れがあったりすることで粘膜の防御機能も低下するため、不摂生も発症因子の一つとなります。

裏を返せばこれらを改善することで、アフタの発症を抑えることができるということです。

口の中をゆすいだり、バランスの良い食事を心がけることが重要です。


また、歯磨きも効果的だと言われています。多くの方は歯磨き粉をつけすぎてしまう傾向にあります。

最近の歯磨き粉は性能が上がっていますので、少しの量でも十分に効果を期待できます。

歯磨き粉の量は、ほんの気持ち程度つけるくらいが丁度いいでしょう。

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ヘルペス性口内炎

ヘルペスは色々な病気を引き起こすというイメージをお持ちの方が多いと思います。

ヘルペスウイルスは大まかに8つのタイプに別れ、それぞれヒトヘルペスウイルス◯型と呼ばれます。

1型と2型は単純ヘルペスウイルス、3型はサイトメガロウイルス、などというように別名が付けられているものもあります。


ヘルペス性口内炎は単純ヘルペスウイルスが原因となっている病気で、口の中に水ぶくれ(水疱)と潰瘍が多発し、違和感や痒みを伴うことが多いです。時に陰部にも同様の症状が見られることがあります。


口内炎ができることも多いので、その場合はかなりの痛みを伴うこともあります。

口の中だけでなく唇にも水疱や潰瘍ができることも多いですし、ウイルスに感染した初期には発熱が見られることもあります。


免疫力が低下してしまった時にウイルスが活発化して症状が出やすいのも特徴です。

治療期間としては10日~2週間くらいで、抗ウイルス薬や対症療法的な薬が用いられます。

放置してしまうと潰瘍を触った手で目を触ったりすることで角膜炎を起こしたり、神経やのどにまで症状が広がる、などの危険があるので早めに治療をしましょう。


痛みが強くて食事を摂ることが困難な場合は痛み止めやかゆみ止めも合わせて処方してもらうことができるかと思います。

口内ヘルペスと同じように口腔内に口内炎ができる病気には「手足口病」や「ヘルパンギーナ」がありますので、自己判断はせずに医師の診察を受けることをオススメします。


食事は刺激物や塩辛いものなどは控えるようにしましょう。

周囲に感染させないためにも、唾液のついた時は特にしっかりと手洗いを行うようにしてください。


また、ビタミンBは皮膚や粘膜を保護する効果があります。

ヘルペスに感染すると皮膚や粘膜のバリア機能が弱くなりますので、積極的にビタミンBを摂取するようにしましょう。


そして口腔内が乾燥してしまうとウイルスが増殖しやすくなってしまいますので、加湿器などを用いて加湿するように心掛けるのも良いかも知れません。


体調が悪かったり、ストレスや寝不足で免疫が低下していると再発しやすい病気ですので、日ごろから規則正しく生活を送り、睡眠をきちんと取るようにしましょう。

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口腔扁平苔癬

扁平苔癬というのはもともと粘膜であった組織が角化(硬くなること)してしまい、炎症を起こす慢性の疾患です。

これが口の中におこると口腔扁平苔癬と呼ばれます。


特徴的なのは舌や唇にも広がるレース状の白斑で、この斑の周囲の粘膜は赤みを帯びています。

また、びらん(粘膜の一部の剥離)や潰瘍ができることもあり、痛みが出てきます。

原因はよく分かっていませんが、歯科治療による被せ物に対する金属アレルギーやストレス、遺伝的要因が関係していると考えられています。


また、中年女性に好発するという報告もあります。

治療としては金属アレルギーに対してはプラスチック製の被せ物に変えたり、うがい薬やステロイドも用いられます。


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ドライマウス

ドライアイというのはよく知られていますが、同様に口の中の水分が足りずに乾燥してしまうことをドライマウスと言います。

テレビドラマで首の脈を取るような部分の少し上を注意深く触ると下顎の骨の裏辺りに柔らかいしこりのようなものを触れることができると思いますが、これが顎下腺と呼ばれるもので左右あります。


これを軽く押すと舌の下辺りから唾液が出てくるのを感じることができます。

また、耳たぶの下辺りには耳下腺というものもあります。他にも舌下腺というものがあります。

これらは比較的大きいので「大唾液腺」とよばれます。


これに対し、唇などにあるものは「小唾液腺」とよばれます。

これらの唾液腺からの唾液分泌が低下するとドライマウスとなります。


その原因は様々で高血圧や糖尿病、ストレス、食生活、口呼吸、シェーグレン症候群などが挙げられます。

それぞれの疾患の詳細は割愛しますが、シェーグレン症候群以外のものは自分で対処できることが多いものばかりなので、日頃の生活に気を配るようにしましょう。


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口腔カンジダ

カンジダというのは真菌の一種で、簡単に言うとカビということになります。

口の中にカビができるのか?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、真菌は皮膚や粘膜に常在しているものですので、存在自体は全く珍しいものではありません。


健康な人であれば免疫機能によって感染を起こすことはありませんが、疲労が溜まっていたりなどして免疫力が低下すると感染してしまいます。


症状としては口の中に白い苔のような付着物ができるのが特徴的で、さらにこの付着物はガーゼなどで簡単に拭い去ることができます。

また、この付着物を伴わない口腔カンジダもあり、その場合には舌の表面のぶつぶつ(舌乳頭)が小さくなって、舌全体が平らな印象を受けるというのが特徴的です。

治療としては抗真菌薬という、薬を使うとともに口の中を清潔にすることが重要です。


関連記事:舌のできものは口内炎以外にもある!治らない場合に注意したい病気!

口腔アレルギー症候群

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花粉症の人がフルーツや野菜・ナッツなどを食べた時に、口の中や唇に違和感や痒みなどの症状が出ることを言います。


花粉症を起こすタンパク質成分(アレルゲン)とこれらの植物由来の食べ物に含まれるタンパク質の構造が一部共通しているため、口の中でアレルギー反応が起こってしまう事で発症してしまうのです。

ひどい場合は顔がむくんだり、呼吸が困難になってしまうので注意が必要です。


症状を誘発しやすいフルーツには、リンゴやキウイ、モモ、メロン、サクランボ、マンゴー、グレープフルーツなどがあります。

野菜では、セロリやニンジン、トマト、ジャガイモなどです。ナッツ類ではアーモンドやピーナッツ、クルミ、ココナッツ、ヘーゼルナッツなどです。


天然ゴムに含まれるラテックスも同様のアレルゲンとしての共通性がありますので、ラテックスを含んだ手袋をつけたり、その手袋をつけた医師らに触られた場合はアレルギー反応を起こしてしまいますので注意してください。


口の中が痒くなってしまった場合は、以降はそれらの食べ物の摂取を極力控えた方が良いかと思います。

症状が頻繁に出てしまう場合は、アレルギー科などを受診して治療を受けるようにしましょう。


抗アレルギー薬を定期的に服用したり、症状が出現してしまった時には直ちに抗ヒスタミン薬やステロイド薬を服用して、症状が短時間で進行していくのを少しでも抑えるような治療が行われます。


軽症の場合は1時間ほどで症状は治まりますが、呼吸がし辛くなってしまった場合はショック状態になりやすいので、救急車を呼んで早急に治療を受けるようにしましょう。


一般的に免疫が下がって風邪をひいていたり、寝不足やストレスなどでコンディションが悪い時に症状が出やすい傾向にあるようです。

女性の場合は月経の期間の前後などは、ホルモンバランスも崩れやすいので注意が必要です。


アレルギー反応が出るかどうか疑わしい場合は、食べ物を口の中に少しだけ入れてみて、ピリピリと少しでも違和感が出た場合はすぐに吐き出し、それ以上は摂取しないようにしましょう。


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まとめ

いかがだったでしょうか。

口腔内の違和感にも色々な原因が考えられるということが分かっていただけたかと思います。

口の中にトラブルが生じると食事を摂るのも苦痛になってしまい、さらに免疫が低下してしまって風邪などにかかりやすくなってしまいます。


早めに治療することで続発症を予防することもできるので、歯科口腔外科や皮膚科を受診するようにしましょう。

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