顔が腫れるのは病気?片側だけがパンパンになるのはなぜ?

顔が腫れるのは病気?片側だけがパンパンになるのはなぜ?

顔


よく「顔がむくんでいる」と悩んでいる女性がいらっしゃいますが、その多くは顔が全体的に腫れるというかぼてっとしているというか、という感じかと思います。

しかし、一部の疾患では顔の片側だけ腫れてしまうというものがあります。


代表的なものとしては皆さんご存知の通り虫歯です。

虫歯についてはよく知られていますので、この記事では虫歯以外で、顔の片側に腫れの症状がでる疾患について紹介していきたいと思います。

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歯の根尖感染

歯を抜いた後や虫歯で神経を取ってしまったところに細菌が入ってしまい、感染を起こしてしまうことがあります。

いわゆる歯の根っこのところを根尖というため、根尖感染と呼ばれています。


他の感染症にも言えることですが、ストレスが溜まっていたり、日々の仕事で疲労していたりすると身体の免疫力が低下してしまい、普段の健康な状態であれば感染を起こさないような病原体の量でも感染を起こしてしまうことがあります。


身体には様々な病原体から身を守るための防御機構(自然免疫)と病原体特異的な防御機構(獲得免疫)があり、健康であれば少しの病原体の侵入は自然免疫によって抑えられています。


しかし、身体の調子が悪いと自然免疫が突破されてしまいいわゆる「感染状態」となってしまいます。

そして、根尖部分に細菌が感染するとその細菌を食べて死滅させようと白血球の一種である好中球がやってきて細菌と戦います。


これらの戦いの跡が「膿」というもので、特に細菌感染で見られるということになります。

また、細菌感染では熱が上がるのも特徴的です。

根尖感染はストレス等が関係していることから繰り返してしまうことも少なくなく、初めて感染を起こした時には軽い腫れで済んでいたものが、再発した時には非常に大きく腫れてきたというケースもあります。


治療としては抗菌薬(抗生物質)と痛み止めを併用することが多いです。

ここで注意していただきたいのは、薬はしっかりと使い切るということです。

日常で意識することはありませんが、細菌も生き物なので自分を死滅させようとするものに対しては抵抗するようになります。

抗菌薬も例外ではなく、細菌は様々な方法で抗菌薬の効果が弱くなるように変化していきます。

このことを薬剤耐性といい、菌自体は薬剤耐性菌と呼ばれます。

薬剤耐性を獲得した菌を死滅させるのはひどく大変で、入院をしている場合は院内感染の拡大にもつながります。

入院をしていなくても薬がなかなか効かなくなって治療が長引いてしまう原因にもなります。

ですので、薬は決められた時間に決められた量をしっかりと飲み、細菌の感染力を確実に低下させることが重要です。


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シェーグレン症候群

あまり聞き慣れない病気ですが、慢性的な唾液腺の炎症と各結膜炎を主症状とするものです。

リウマチなどと同じようなカテゴリ(膠原病)に含まれる疾患で、原因はよく分かっていないのが現状です。

具体的な症状としては唾液や涙が極端に少なくドライアイであったり唾液腺や涙腺の腫れがよく見られ、他にも全身に関節痛や消化器症状など様々な症状が現れます。


この疾患は中年女性によく見られ、男女比は1:14ほどです。

治療としては人工涙液というものを点眼したり、頻繁にうがいをするなどの対症療法が中心となります。

特に唾液が出にくくなるというのは虫歯の発生において不利になってしまうので、その点から見てもうがいが重要となります。

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耳下腺炎

よく聞く「おたふく風邪」は「流行性耳下腺炎」という医学的な疾患名がついており、原因も「ムンプスウイルス」というものだと明らかになっています。

耳下腺炎はおたふく風邪も含めたより広い概念で、耳の下あたりにある耳下腺という唾液腺に炎症が起きてしまうことを耳下腺炎と呼びます。


原因としてはおたふく風邪のようにウイルスであったり、細菌が関係していたりなど様々なことが考えられます。

そのため、それぞれの原因に合わせた治療法が選択されます。

通常両方の耳下腺が腫れてくるのがおたふく風邪ですが、もちろん例外的に片側だけが腫れてくることもあり、より広く捉えた耳下腺炎であればなおさらです。

診療科としては内科や歯科、歯科口腔外科などがよいでしょう。


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まとめ

いかがだったでしょうか。

シェーグレン症候群を除く2つの疾患は基本的には感染症になります。

しかも、特に病原体に大量に晒されたというわけでもなく、ストレスや疲れが溜まって免疫力が低下することによって発症するというものです。

そのため、日頃から気分をリフレッシュしたり栄養バランスの取れた食事を心がけることが重要です。


特に、根尖への感染は抜歯や虫歯の治療といった多くの方が経験する可能性のあるものの、アフターケアを丁寧に行えていないと発生することがあるので、そのケアを十分に行うことはもちろん、抜歯や治療を行わなくてもいいように歯のブラッシングを欠かさず行うようにしましょう。


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