舌が肥大するのは病気のサイン!絶対に見逃せない症状4つ!
私たちは日々ご飯を食べ、言葉を話しながら生活しています。
これらの機能に深く関わっているのが舌ですが、舌が大きくなると口が閉まらなくなったり、ろれつが回らなくなったりします。
QOLを少しでも早く向上させるためにも、ここでは舌肥大をきたす疾患について紹介していきたいと思います。
リンパ管腫
全身にリンパが張り巡らされているということは多くの方がご存知かと思いますが、それは舌も例外ではありません。リンパ管腫とはリンパ管拡張症とも呼ばれ、リンパ管が拡張したり増殖したりすることによってできる腫瘍です。
腫瘍というと皆さん「すなわち癌」と思ってしまう方も多いのですが、腫瘍には良性と悪性があり、どちらも細胞が増殖するという点においては共通しているものの悪性腫瘍は周囲の組織に浸潤し転移することがある一方で、良性はただ大きくなるだけというような違いがあります。
リンパ管腫は良性腫瘍で、多くの場合緊急性は低いです。
原因としては先天性と後天性に大きく分けられ、リンパ管腫の多くは先天性のものだと言われています。
母親の胎内にいる時にリンパ系の発達がうまくいかないことで、リンパ管腫を形成します。
後天性の方は放射線治療や手術によってリンパ管の流れが悪くなってしまい、それに対応しようとその他の部分のリンパ管が異常に拡張してしまうという現象が起こってリンパ管腫となるケースが多いと言われています。
特に頭頸部の悪性腫瘍は放射線治療への感受性が高く、早期のものであれば手術よりも放射線治療が選択されやすいので合併症の一部と考えることができます。
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血管腫
血管腫は血管に似た細胞が増殖する良性の腫瘍で、皮膚や筋肉、肝臓など発生する場所は非常に多彩で、その分症状もバラエティに富んでいます。中でも頭頸部は血管腫ができやすい場所(好発部位)と言われていて、顔面皮膚や舌、唇などに発生することが多いです。
見た目は青色から紫色のできもので、特徴としては指などで圧迫した時に色が薄くなるというものがあります。
血管腫は血管が多くなる疾患ですので、そこには血液も豊富になっています。
このことを充血と言いますが、血管を圧迫するとその部分の血液は横に押し出されてしまうので血液の色が薄くなるという現象が起こるのです。
腫瘍とはいうものの、正常の組織が何らかの理由で増殖した状態と考えて良いでしょう。
治療としては小さいものであれば経過観察を行ったり、病理診断を行うために切除(診断的切除)を行ったりします。
切除する場合は基本的に局所麻酔で行いますが、麻酔の中には血管収縮薬も配合されているため血管腫部位の血流が低下してしまい、色が消えることで切除範囲がわかりづらくなってしまい、取り残してしまうこともあります。
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アミロイドーシス
一般的にアミロイドーシスという病気はアミロイドという線維状のタンパク質が臓器に沈着し、機能障害を起こす病気の総称です。複数の臓器にアミロイドが沈着する全身性アミロイドーシス、ある臓器に限局する限局性アミロイドーシスに分けられ、限局性アミロイドーシスにはアルツハイマー病などが含まれています。
舌にアミロイドーシスが起こった場合には舌が腫れるという症状が見られます。
アミロイドーシスで注意しておきたいのは全身のあらゆる臓器に発生しうるということで、心臓、腎臓、神経、肝臓など生命を維持するのに重要な臓器も例外ではありません。
心臓では心不全や不整脈、腎臓では腎不全やネフローゼなどの症状が現れます。
また、アミロイドーシスの多くで体重減少を認めます。
アミロイドーシスは分類に難渋することから、できるだけ早い専門機関の診療が必要となります。
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甲状腺機能低下症
甲状腺は喉仏の下あたりにある臓器で、甲状腺ホルモンを分泌しています。甲状腺ホルモンは全身のエネルギー利用を促進するものなので、甲状腺の機能が低下すると甲状腺ホルモンが不足し、身体のだるさや皮膚の乾燥、発汗低下、体重増加などの症状が現れてきます。
また、エネルギー代謝も低下するので体温もやや低くなります。
原因としては原発性、二次性、三次性に分けられ、それぞれ責任レベルは順番に甲状腺、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)となります。
少しややこしいですが、いずれも甲状腺ホルモンの分泌に関わっているものです。
原発性のもので多いのは橋本病というもので、これは甲状腺に慢性炎症が起きて機能が低下するものです。
二次性、三次製で多いのは脳腫瘍で、下垂体などに腫瘍ができることでTSH等の分泌が低下してしまうことによります。
原因が多岐にわたるので、その分検査や治療の選択が重要となるので、早めの医療機関受診が重要です。
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まとめ
いかがだったでしょうか。舌が肥大するのには色々な原因がありました。
中には重大な疾患の部分症状として、舌肥大が現れるものもあります。
どんな病気であれ早めに診断を受け、治療されるに越したことはないので早期受診をおすすめします。
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