足の動きが悪い感じがするのは病気?違和感の原因は?
日常生活の上で歩くという動作は欠かせないものです。
そのため、歩きにくいとか足の運びがうまくいかないというのは、比較的気づかれやすい症状です。
気づかれやすいので、足の動きが悪い、鈍いといった違和感は非常に気になる症状かと思われます。
そこでこの記事では、足の動きが悪くなるような病気について紹介していきたいと思います。
脳梗塞
脳の血管が詰まってしまい、それより先に血液が巡らずに神経細胞が死んでしまうという、よく知られている病気です。血管が詰まるのには色々な原因があります。
高血圧や脂質異常症などの生活習慣病によって生じるものや心房細胞などによって血管の中に小さな血液の塊ができ、これが血流に乗って脳の血管まで行って詰まらせてしまうものなどです。
「身体半分の動きにくさ」や「ろれつが回らない」などの症状が特徴的ですが、中には「頭痛がするだけ」というありふれた症状のみの場合もあります。
このような人は病院で頭痛薬をもらって帰宅した後、数時間するとより大きな梗塞を起こして命に関わってしまうこともあるので、腕や脚の動きが悪いだけという一見軽めな症状でも注意が必要です。
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一過性脳虚血発作(TIA)
完全に詰まってしまうと脳梗塞となりますが、ごくわずかに血液が流れている場合には一時的な脳梗塞様の症状をきたしてきます。これを一過性脳虚血発作(TIA)といいます。
TIAが見られる患者は近いうちに脳梗塞を発症する可能性が高いため、「警告発作」と呼ばれています。
軽めの脳梗塞同様注意が必要です。
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出血
出血の原因としては脳動脈瘤や動静脈奇形、もやもや病などがあります。これらは生活習慣を正して予防するというのが難しい病気です。
ただ、高血圧が引き金になる脳出血も存在します。
予防が難しい症状が軽度なうちに治療をすることで、その後の経過が大きく変わってくるので、早期発見が重要です。
また、生活習慣で予防をするのが難しいとはいいますが、発症後は再発を防ぐという意味で血圧に配慮したりする必要がありますし、脳動脈瘤の破裂にも高血圧が少なからず関与していると言われているので、気をつけておいたほうが良いのは間違いないでしょう。
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硬膜下血腫
硬膜下血腫は急性と慢性がありますが、どちらも頭をぶつける頭部外傷が主な原因となります。急性の方は頭をぶつけた後大量の出血が起こり、脳を覆っている硬膜の内側に血液がたまるもので、慢性の方は数ヶ月をかけて血液がたまってきます。
ですので、急性硬膜下血腫は症状が急激であることが多いですが、慢性硬膜下血腫は徐々に病状が悪化していくという特徴があります。
したがって、急性は救急車を呼ぶことも少なくなく、慢性は身体の不調を訴えて病院を受診することが多いということになります。
そのような慢性硬膜下血腫ですが、注意するべき方としては「お酒を多く飲まれる方」です。
特に記憶がなくなるまで酔ってしまうような方は厳重注意で、千鳥足で歩いた日には転んで頭を打つということになりかねません。
高齢の方は肝臓の機能も低下してきており、酔いやすくなってくるので気をつけたほうが良いでしょう。
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パーキンソン病
足の動きが鈍いというと、真っ先に思い浮かぶのがこの病気です。正常では体を動かす時に脳の黒質というところからドパミンが分泌されて、運動がスムーズに行われるように適度なブレーキをかけています。
ここで、ドパミンはブレーキへのブレーキのような働きをしており、運動へのブレーキがかかりすぎないようにブレーキにブレーキをかけています。
ところが、パーキンソン病では黒質が変性してしまい、ドパミンの分泌が低下するので運動へのブレーキがかかりすぎてしまうので、歩こうとすると足がすくんだり(すくみ足)、小刻みな歩行になってきます。
また、動作もゆっくりになり字を書いていると同じ行でだんだん小さくなっていったり、患者の腕を他の人が曲げようとすると、鉛の管を曲げるようとか、歯車を回すようななどと表現される抵抗を感じるというのが典型的な症状です。
他にも静かに椅子に座っているときなどに、片腕もしくは片脚が震え出すという安静時振戦が見られることもあります。
パーキンソン病がどのようなものかはロバート・デ・ニーロ氏が「レナードの朝(Awakenings)」という映画でうまく演じていますので参考になるかと思います。
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腰髄傷害
上で紹介した5つの病気は脚だけでなく腕にも症状が現れることがありますが、腰髄が障害されると腰より下の部分に限局して症状が出ます。原因としては腰椎ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など色々あるため、病院で詳しく検査して貰う必要があります。
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まとめ
いかがだったでしょうか。脳外科的な疾患が多く並び、不安になられた方も多いでしょうが、近年の死因ランキングではガン、心臓病についで肺炎及び脳血管疾患と言われているほど頻度が高いため、このようになりました。
発症しないのに越したことはありませんが、発症しても効果的な治療を受けるためには発症から1時間単位で早ければ早いほどいいので、不安に思われた方は診断を受ける。
または、これらを除外するという意味でも病院を早めに受診するようにしましょう。
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