切れ痔の症状や原因を具体的に解説!痛くない場合も要注意!
切れ痔というのはイボ痔や痔瘻(ぢろう)と並んで肛門の代表的な疾患の1つです。
排便という生理現象に伴って症状が現れるため、日常生活のクオリティが著しく低下してしまいます。
そこでこの記事では、切れ痔になってしまう原因を紹介するとともに具体的な症状やそのそれぞれに対する対処法について紹介していきたいと思います。
切れ痔とは
切れ痔というのは様々な原因によって、肛門の皮膚が裂けてしまった状態です。肛門という部分は痛みに敏感で、排便時に痛みを伴うことが主な症状です。
また、皮膚が裂けることによって皮下の毛細血管も傷つくので出血が起こることもあります。
特に肛門周囲には静脈叢といって血管が豊富なので、じわじわと滲んでくるような出血になります。
この出血はトイレットペーパーで拭いた時に少し血がつく程度のこともあれば、便器に溜まっている水が真っ赤になってしまうくらいの出血になってしまうこともあります。
切れ痔そのものは皮膚の損傷なので命にかかわるような重い病気ではありませんが、裂けた部分が切れたり治ったりを繰り返していくことで症状が悪化していくことがあります。
感染症に関しては、日常的に大腸菌が通過するために白血球が豊富なのであまり起こってくることはないようです。
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切れ痔の原因
切れ痔の原因は主に4つあります。便が硬い
まず1つ目は非常に硬い便によって皮膚が裂けてしまうことがあります。適度な軟らかさのある便であれば、肛門の大きさに合わせて細く変形することができますが、水分が少なく硬い便では肛門を無理やり押し広げて出てくるため肛門の皮膚が裂けてしまうことになります。
強くいきみすぎる
2つ目は排便時のいきみです。強くいきみすぎると、肛門の皮膚に弾力性がないためにすぐに切れたりしてしまいます。
特に硬い便を出そうとする時には、精一杯いきんでお腹に圧力をかけていくので、便秘状態は切れ痔の発症要因と言うことができるでしょう。
また、便に限らず出産の際にも腹圧をかけるため切れ痔を発症することがあるようです。
下痢
3つ目は長引く下痢です。
ここまで読まれた皆さんは「軟らかい便なら大丈夫」と思われたかもしれません。
確かに、肛門に負担をかけないという意味では下痢便は発症要因となりません。
しかし、下痢便は水分量が多く、肛門の粘膜に浸透していきやすく、これによって粘膜が脆弱になってしまうのです。
短期間であれば粘膜が再生して行きますが、下痢が長引いてしまうと粘膜が弱ってしまい、その状態で便が擦れるとすぐに切れてしまうということになります。
内肛門括約筋の緊張
4つ目は内肛門括約筋の緊張です。肛門には便を漏らさないように2つの筋肉が存在していて、それぞれを内肛門括約筋と外肛門括約筋と呼んでいます。
この内、普段我々が意識して動かしているのは外肛門括約筋で、内肛門括約筋は自律神経に支配されていて自分の意志ではコントロールできない筋肉です。
内肛門括約筋が緊張していると肛門が狭くなって圧力が高まり、肛門周囲の血管を締め付けて血流を低下させてしまっています。
すると肛門粘膜に栄養が届きにくくなって、比較的柔らかい便でも切れ痔を起こしてしまうということになります。
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切れ痔の症状
切れ痔は大雑把に急性裂肛というものと慢性裂肛というものに分けられます。急性裂肛は硬い便や下痢をした時に肛門にヒリヒリと痛みが起こってきます。
排便時の痛みに加えて出血もありますが、切れ痔の傷はすり傷のようなもので多くの場合は数日で治ってくるというようなものです。
これに対して慢性裂肛は傷がどんどん深くなって、なかなか治らない状態になってしまったものです。
ひどい場合には潰瘍となってしまうこともあります。潰瘍になると排便したあとも強い痛みが続くということになります。
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切れ痔の対処法
切れ痔の原因として多いのは便秘と下痢です。そのため、食生活に注意を払うことが重要です。
食物繊維を意識して摂取するようにして、また水分をしっかりとっておくと良いでしょう。
また、切れ痔や便秘、下痢が長引くようであれば消化器科を受診することをおすすめします。
便秘や下痢はストレスが原因となっていることが多いですが、その他にもポリープがあったり、最悪の場合はガンが見つかったりすることもあるので、規則正しい生活をしていて人間関係などの悩みもないのに便秘や下痢が続く場合は注意が必要です。
見つかった原因によって下剤や消炎薬などが使用されたり、切れ痔の進行具合が悪い場合には手術が行われたりすることもあります。
ただし、手術が行われるような重症例は全体の約5%ほどだと言われています。
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まとめ
いかがだったでしょうか。切れ痔はただ肛門の痛みがあるだけではなく、身体の不調のサインであることもあります。
特に便秘や下痢の結果生じているものは、背景に重大な疾患が隠れていることもあるので、定期検診を受けるとともに、なかなか治らないなと感じたら早めに医療機関を受診するようにしましょう。
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