脇の下の違和感の原因は?こりこりしたしこりが気になる!

脇の下の違和感の原因は?こりこりしたしこりが気になる!

脇


脇の下は皆さんご存知のようにリンパが集中しているところで、ここにしこりがあるとリンパが腫れていると考えがちです。


しかし、脇の下のしこりには実は他にも色々な病気が考えられます。

そこでここでは、脇の下の違和感(しこり)について解説していきたいと思います。

粉瘤

粉瘤というのは、皮膚にできた袋状の構造物に皮膚の角質などが溜まってしまうというものです。

基本的には全身にできうるもので、本来皮膚の代謝にともなって古い角質などは外に排出されていくべきものが溜まってしまいます。

その見た目からニキビやおできと間違えられてしまうことが多いですが、れっきとした良性腫瘍になります。


粉瘤は開口部を有していることが多く、ここから細菌が侵入してしまうと炎症を起こし、膿や臭い匂いの原因となります。

根本的な治療は皮下の袋を取り除く手術が行われます。

ここで完全に摘除しないと再発の原因となることも多いです。

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脂肪腫

脂肪腫とは脂肪が異常に増殖してできる腫瘍です。

「腫」とついているので癌だと思われる方も多いかもしれませんが、脂肪腫は転移や周囲組織への浸潤がない、ただ大きくなって周囲を圧迫するだけの良性腫瘍です。

逆に言うと転移などがあるものを悪性腫瘍と呼びます。

良性腫瘍は悪性腫瘍とは異なり、命にかかわることは非常にまれ(できる場所によります)ですが、それゆえに見た目の問題が発生してきます。


脂肪腫は首や肩、背中にできやすいと言われていますが、基本的には全身のあらゆるところに発生する可能性があります。

大きさも様々で1センチほどの小さいものから、1メートルに及ぶ大きいものまであります。

脂肪が中に詰まっているので、弾力のあるしこりとして触知されます。

基本的には腫瘍を手術で摘出してしまえばそれで治療は終了ですが、術後の整容面が気になるようであれば、形成外科の医者にフォローしてもらえるようお願いしておきましょう。


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リンパ節腫脹

リンパ節というのは体内を巡るリンパのろ過装置のような役割をしており、リンパの流れの中の異物や細菌を処理する働きを持ちます。

そのため、細菌の感染があるとリンパ節が腫れてくることがあるということになります。


頻度としては圧倒的に首が多いですが、脇の下もリンパ節が多く存在している部分ですので、なきにしもあらずといったところです。

症状としては感染している細菌の種類にもよりますが、多くは発熱や喉の痛みなどでしょう。

治療は原疾患の治療が一番ですが、感染を起こしにくい体を作るために食事を規則正しく、バランスに注意して摂取することや適度な運動などを心がけることが重要です。


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悪性リンパ腫

ここからは悪性腫瘍の話になります。

悪性リンパ腫はリンパ節、あるいはリンパ節以外の臓器においてリンパ球が異常増殖する悪性疾患で、首や脇の下、股のリンパ節に多く見られます。

しこりの特徴としては痛みがないというものがあり、「痛みがないから大丈夫」と思って放置しているとステージがどんどん進んでしまうという事態につながってしまいます。

また、その他の症状として見られる可能性があるのは発熱、大量の寝汗、体重減少(この3つを合わせてB症状といいます)、そしてホルネル症候群があります。


ホルネル症候群というのは腫瘍によって交感神経が圧排などの障害を受けることで現れる症状の総称で、具体的には腫瘍がある側の顔面の発汗が低下したり、瞳孔が小さくなる(縮瞳)、まぶたが下がってしまったりなどが挙げられます。

ホルネル症候群を起こすその他の疾患としては肺癌が有名です。


そのため、ホルネル症候群があるからといって、肺癌などのその他の腫瘍を除外するということにはなりません。

悪性リンパ腫の基本的な治療は抗癌剤を用いた化学療法で、様々な種類のものを組み合わせる多剤併用療法になります。

もちろん抗癌剤による副作用(出血性膀胱炎、肺傷害、末梢神経障害、血管痛など)が考えられるので、主治医の先生と相談しながらそれらへの早めの対策を立てることが重要です。


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乳癌のリンパ節転移

先ほど肺癌の転移について触れましたが、脇の下のリンパ節転移で忘れてはならないのが乳癌になります。

乳癌がリンパ節転移をする際に初めに転移するリンパ節を「センチネルリンパ節」といいますが、特別な名前がつけられるほど乳癌にとってリンパ節転移の有無は重要になります。


乳癌というとかつては乳房全摘を迫られるような非常に辛い診断でしたが、現代では「できるだけ範囲を縮小して切除する」というのが基本となっているので、必要最小限の切除にとどまります。


「小さく切るということは取りこぼしがあるのでは?」と不安に思うかもしれません。

しかし、基本的に手術中に摘出した腫瘍及び組織はその時点で顕微鏡を使った検査が行われ、「切除した組織の端っこに腫瘍細胞がないか」を調べていて、もし腫瘍細胞が認められれば(断端陽性といいます)追加で切除を行いますし、断端陰性であればそのまま創閉鎖ということになります。

また、腫瘍細胞の性格に合わせた薬物治療もあります。


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まとめ

いかがだったでしょうか。

脇の下のしこりといっても良性疾患から悪性腫瘍まで様々あります。

ですので自分で判断するということは絶対にせず、病院でちゃんと診てもらうようにしましょう。


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