喉仏の下が痛いのはなぜ?違和感の原因7つと対処法を徹底解説!!
風邪やインフルエンザの際は喉が痛くなりますし、空気が乾燥する季節では喉がイガイガするなどの違和感もあるかと思います。
しかし、喉仏の下が痛かったり違和感がある場合はいつもの喉の症状とは違うので不気味に感じるかもしれません。
喉仏の下が痛いというと男性だけの病気と考えられがちですが、甲状の病気の可能性もあり、女性にも起こる可能性があります。
喉の不調は日常生活を送る上で何かと不便です。
そこでこの記事では、喉仏の下の痛みや違和感について原因や対処法を解説していきます。
目次
風邪
風邪のウィルスが体内に侵入すると、身体の防衛反応で、喉から気管支周辺にかけて、ウィルスを対外へ押し出そうとします。このときに喉の粘膜まで傷ついてしまうため、喉の下(喉仏)に痛みや違和感が出ます。
風邪の喉仏の違和感への対処法
ウィルスに効く薬はありませんので、喉に炎症があって痛みがある場合、炎症を抑えて痛みを和らげることを目的としてトローチを使用します。喉の炎症は飲み薬の抗炎症薬が効きにくいため、残念ながら実際には自然治癒を待つしかないのが現状です。
水分を沢山とったり、加湿器などを上手に活用して喉に潤いを与えましょう。
新たにウィルスが入らないよう、うがい、手洗いを行うことも重要です。
関連記事:喉が熱い感じがある時に疑われる病気3つ!違和感の原因!
扁桃炎
扁桃炎とは、風邪が進行したり、ウィルス感染、細菌感染によって、喉の扁桃に炎症が起こり、痛み、腫れ、違和感が起こる状態を言います。38度を超える高熱が出たり、扁桃に膿が溜まることもあり、注意が必要です。
扁桃炎への対処法
喉の殺菌を目的として、殺菌成分入りのうがい薬を使用します。原因が細菌感染の場合には抗生物質も使用します。
炎症がひどい場合、炎症を抑えることを目的としてステロイド剤を使用したり、扁桃を摘出する手術を行うことがあります。
関連記事:扁桃腺が腫れる原因は?大人でも発症する可能性があるので注意して!
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インフルエンザ
インフルエンザに感染しても、喉や喉仏周辺に痛み、違和感が出ます。インフルエンザの場合、それ以外にも関節痛、筋肉痛等のインフルエンザ特有の症状も併発します。
一昔前はインフルエンザは38度以上の高熱が出るのが特徴と言われていましたが、最近のインフルエンザでは高熱が出ない場合も少なくありません。
37度前半の熱が続き、近所の医療機関を受診すると風邪と診断されましたが、1週間以上熱が下がらないとのことで他の医療機関でインフルエンザ検査を行った結果、インフルエンザ陽性だったということもあります。
インフルエンザへの対処法
インフルエンザに対する治療を行います。
インフルエンザの症状を和らげることを目的として、タミフルやリレンザが主に使用されます。
それと併せて、喉の炎症がひどい場合にはトローチを使用します。
インフルエンザに感染したら、症状が治まるまで水分を沢山とり、できるだけ安静にすることが重要です。
ご存知の通りですが、インフルエンザは人にうつしてしまう病気ですので、周囲の人にうつさないように気をつけましょう。
喉頭蓋炎
喉頭蓋炎とは、風邪やインフルエンザの影響により、喉仏の裏側にある喉頭蓋というところに炎症が起きて、痛み、違和感、腫れが出る状態を言います。この近くには声帯という声を出す器官があり、そこまで炎症が広がると、ガラガラ声になったり、声がかすれることがあります。
炎症がひどくなると、喉の空気の流れが悪くなり、呼吸困難を起こすこともあります。
喉頭蓋炎の喉の不調への対処法
軽症の場合、抗菌薬、ステロイド薬を使用します。重症で呼吸困難を起こしている場合、呼吸状態を改善させることを目的として、気管にチューブを入れて空気の流れを確保する気管内挿管、喉を切って喉から直接チューブを入れて空気の流れを確保する気管切開を行います。
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甲状腺炎
甲状腺炎は、喉仏のすぐ下にある甲状腺というところに炎症が起きますので、喉の痛み、違和感、腫れが出るなどの症状を引き起こします。主に風邪等の細菌感染が原因ですが、甲状腺機能障害、甲状腺腫瘍、橋本病等が原因でも起こります。
また、甲状腺炎では左右どちらかが、しこりのように固くなることが多く、しこりを押したり喉仏を動かすと痛みが出る、違和感、腫れが出ることがあります。
甲状腺炎への対処法
原因に対する治療を行います。細菌感染が原因であれば、抗生物質を使用します。痛みが強い場合、痛み止め、ステロイド剤を使用します。
ただし、すでに細菌感染が原因で炎症を起こしている場合、ステロイド剤を使用することで症状が悪化する場合があり、また、向精神薬を使用中の患者さんについては、双方の薬の効果を弱めてしまうことがありますので、注意が必要です。
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ヒステリー球
ヒステリー球とは、仕事や家庭等のストレスの影響により、交感神経、副交感神経という自律神経の作用バランスが崩れ、喉の周囲が緊張して違和感、痛み、食べ物が飲み込みにくい等の不調などの症状が出る状態を言います。ヒステリー球への対処法
ヒステリー球は病気ではありませんので、薬の治療は行わず、ストレスを軽減することが重要です。自律神経が乱れてしまうと、喉の違和感だけではなく不眠やお腹の不調(下痢や吐き気)も起こしやすくなりますので、ストレスを溜めこまない規則正しい生活を送るようにしましょう。
関連記事:自律神経がおかしい(乱れる)原因と整える4つのコツを解説!
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急性心筋梗塞
喉仏の下の症状でなぜ急性心筋梗塞が?と疑問に思う方がいらっしゃるかもしれませんが、心筋梗塞の状態によっては、喉仏の周辺に痛みや違和感が出てくることもあります。心臓には、冠動脈という心臓に栄養を送るための3本の血管があります。
この血管のどこかが詰まって、心臓の筋肉が壊死してしまう状態が心筋梗塞です。
心筋梗塞の症状としては、胸が激しく痛む、胸が重苦しい、呼吸が苦しいといった症状を訴えることが多いですが、喉の奥や喉仏周辺、左肩やあごに痛みや違和感を感じることもあります。
喉には異常はないのに喉の奥や喉仏周辺に痛みや違和感があり、それが急激に進行するようであれば急性心筋梗塞の可能性が考えられます。
急性心筋梗塞への対処法
緊急で心臓カテーテル治療、または、心臓バイパス手術が必要です。冠動脈が詰まって心臓への血流が途絶えてしまっていますので、ステントという網状の金属を詰まった冠動脈に入れて膨らませ、心臓に血液を送り出せるようにする手術を行います。
ただ、状態によっては心臓カテーテル治療が行えない場合もあり、そのときは心臓バイパス手術を行います。
いずれにしても、一刻も早く病院に行かなくてはならない状態ですので救急車を呼ぶことも含めて迅速に対処するようにして下さい。
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まとめ
喉仏の下が痛い症状について解説をしてきました。ほとんどが喉の疾患である事が多いですが、中には心筋梗塞のように命にかかわる重篤な病気もあります。
また、今回は紹介しませんでしたが、しこりの様な物がある場合はリンパ腫などの可能性も出てきます。
症状が続く場合は「ただの風邪だろう!」と自己判断せずに一度病院に行くようにしましょう。
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