腸が動く感覚がする!気持ち悪い違和感の原因は?

腸が動く感覚がする!気持ち悪い違和感の原因は?

お腹


特に悪いものを食べたりしたわけではないのに、おなかが張ってぐるぐる音をたてながら動く感じがする。

妊娠しているわけでもないのに、まるで胎児がお腹の中で動く感じがするように、皮膚の上からみても動いているのが分かることもあります。

特に痛みはなくても、とても気持ちが悪くて違和感があります。

この記事では、そんな腸が動くような症状について原因を解説していきます。

腸は「第二の脳、セカンドブレイン」

皆さんは腸がどんな働きをしているのか知っていますか?

一般的には食べた物を消化する、というイメージだと思いますが、実は単純にそれだけではありません。

腸には体内の免疫細胞の約50~60%が存在しており、体内の病原菌を攻撃する抗体の約60%を作っているのです。

また、1億個ほどの神経細胞も存在しておりこれは、脳の次に多いと言われています。


腸の神経細胞は、脳からの指令がなくとも自らを動かすことができる臓器であり、そのことから「第二の脳」と呼ばれているのです。

そんな腸が動くような感じがする場合には、どんな原因があるのでしょうか。

食後の腸の消化運動

特にお腹がゴロゴロやギュルギュルと音を立てて動くような場合で、他に吐き気や下痢などの症状がない場合は、単に食後の腸の消化運動によるものかもしれません。

私たちは、食べ物を口から胃にいれると、胃壁が伸びます。

その反射運動として、腸が動き始めて準備を始めます。食べ物を順番に送っていくためです。


食べ物は胃や十二指腸でドロドロのおかゆ状になり、腸に送られてきます。

小腸ではブドウ糖やアミノ酸など、栄養成分の吸収、大腸では水分を吸収し、老廃物を固めて外に出します。


その活動をぜん動運動といいますが、その途中で、ガスが発生したり食べ物や消化液が移動するときに、おなかの中が動いているように感じることがあります。

気持ち悪い感じはしますが、特に気にすることはありません。

なるべく消化活動の妨げにならないように安静にしましょう。



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腸のぜん動運動が活発すぎる

先ほどの食べ物の消化の活動である、ぜん動運動か活発になりすぎることがあります。


活発すぎると腸内を早く食べ物が通り過ぎてしまい、腸壁から栄養や水分をうまく吸収できないため、水分が多くなってしまい、下痢や軟便になってしまいます。

また、異常に発酵しすぎてしまう場合も、ガスが多量に発生してしまい、おなかの中でボコボコと動く感じがします。



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過敏性腸症候群

最近は、特に若い人の間でこの症状に悩む人が増えていると言われています。

特に食あたりなどではないのに、移動中の電車などの中や、大事な会議の前など急にお腹が痛くなる疾患です。

この疾患には「下痢型」「便秘型」「混合型」「ガス型」と4種類あり、特に「ガス型」の場合は、ガスの塊が腸内にとどまって移動するため、お腹の中で動く感じがします。


ガスはおならとなって外に排出されますが、おならができない場所や場面だと、我慢することによって、逆流してまさに胎児が動き回るように、ムニョムニョと動くことがあります。

過敏性腸症候群は原因がまだはっきり解明されていませんが、緊張やストレスが原因とも言われています。



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腸内フローラについて
また最近よく言われる「腸内フローラ」という言葉を聞かれたことはありませんか?

腸の中には、たくさんの種類の細菌が腸壁に住んでいます。

その種類は数種類あり、数は600兆個以上と言われています。

顕微鏡などで腸の中を見てみると、お花畑のように見えることから、「お花畑=flora(フローラ)」と名付けられました。

ですが、その細菌は人によって種類や数も異なります。

細菌の種類でも、体にとても良い働きをする「善玉菌」と、体にわるい働きをする「悪玉菌」、どちらでもない「日和見菌」の3パターンがあります。

いつも悪玉と善玉がせめぎ合っているのですが、その優勢具合によって、日和見菌はその優勢な方に味方になるのです。

なので、善玉菌が多くないと、体にとっては良くない働きをします。

その悪玉菌の働きが優勢になったとき、お腹の働きが悪くなり過敏性腸症候群になってしまうとも言われています。

この疾患には「セロトニン」という物質が有効だと言われています。

市販薬もありますが、病院でも処方してもらえます。

また、腸内環境を整えるため、食物繊維を多くとる、乳酸菌やオリゴ糖などの善玉菌を増やす働きをする食べ物を食べる、などの方法があります。

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呑気症

呑気症は、ついつい癖で空気を多く呑み込んでしまう体質の人に起こります。

早食いの人や、奥歯をかみしめる癖がある人、食べ物を吸い込んでしまう食べ方をする人などが無意識のうちに空気を多く呑み込んでいるため、お腹の中に空気がたまってしまい、ボコボコとお腹の中で動く場合があります。


自分の食べ方などをよく見直し、早食いの人はよく噛んでゆっくり食べるように心がけたりと、改善してみましょう。



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まとめ

とにかく、腸が動くような感じがあるときは、アルコールや炭酸、コーヒーや紅茶などのカフェインをなるべくとらないようにし、腸内の善玉菌が喜ぶような食べ物を摂取するよう心がけましょう。

お腹の痛みが強かったり、激しい下痢で血便が出たり粘液が出るようなことがあれば、すぐに病院に行き、専門医の診察を受けましょう。


また、今回ご紹介した以外にも腸が動く感じがする原因として、生理の時の女性ホルモンの働きによるものであったり、腸閉塞という腸が狭くなって消化物が通りにくかったり、詰まってしまう状態などの可能性もあります。

やはり心配な場合は、一度病院に行って医師の診察を受けるようにしましょう。



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